コンテンツ指向ネットワーク (ICN)
インターネットでは、メッセージはコンピュータ(ホスト)に宛てて送られます。例えば、ウェブでは、http://www.google.co.jp/を指定すると、www.google.co.jpというホスト名に対応づけられたコンピュータにウェブページの要求が送られます。しかし、ユーザが本当に欲しいのはウェブページそのものであり、ホストに対して要求をしているつもりはありません。このインターネットの制約により、ウェブページがあるコンピュータから別のコンピュータに移動していた場合には、必要なページにたどり着けないという状況が発生します。
このような現在のインターネットの問題を解決しようというのがコンテンツ指向ネットワークです。コンテンツ指向ネットワークでは、メッセージの宛先は、ホスト名ではなく、コンテンツ名によって指定されます。したがって、要求されたコンテンツがネットワーク上のどこにあるかには関係なくそのコンテンツを取得することが可能になります。
City as a Serviceを支えるデジタルツインを持続可能な状態で自己成長させるエコシステム (D2EcoSys)
D2EcoSysプロジェクトは、市民参加によって都市のデジタルツインを生成し、その情報を流通させるエコシステムの構築を目指す研究開発プロジェクトです。
このエコシステムを構築する上で、次の項目で説明するVirIoTを利用し、さらにブロックチェーンとInterPlanetary File Systemによって、複数のスマートシティの連携やデジタルツインデータの信頼性を確保します。
このプロジェクトは、芝浦工業大学、東京工科大学、株式会社ガイアックス、及び福岡大学との共同研究です。
Fed4IoTプロジェクトは、IoTデバイスを仮想化することにより、これまで個別に運用されていたIoTシステムを連携させるとともに、複数のIoTシステムをまたがるIoTサービスを容易に開発できる仮想基盤を構築するプロジェクトです。IoTデバイス仮想化により、CAPEXを低減させ、IoTシステムを普及させることにも寄与します。
中里研究室では、IoTシステムを連携させる仕組みとして、コンテンツ指向ネットワークを活用し、使いやすいIoT連携システムを構築することを目指しています。
Fed4IoTは、日本の四機関(早稲田大学、金沢工業大学、パナソニック、IIJイノベーションインスティテュート技術研究所)と欧州の四機関(Consorzio Nazionale Interuniversitario per le Telecomunicazioni、Easy Global Market、Odin Solutions S.L.、NEC Laboratories Europe GmbH)が協働することにより研究が行われました。プロジェクトとしては既に終了していますが、その成果として、以下のようなIoT仮想化環境 VirIoTが構築されました。